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コーポレートサイトとLPは何が違うのか|目的から逆算する構成の決め方

「ホームページを作りたい」というご相談をいただいたとき、私たちが最初に確認するのは「それはコーポレートサイトですか、ランディングページですか」ということです。

この2つは、同じ「Webサイト」という言葉でくくられていますが、目的も構成も費用も、運用の仕方まで違います。にもかかわらず、区別されないまま話が進んで、途中で「思っていたものと違う」となるケースが少なくありません。

この記事では、両者の違いを整理したうえで、自社がどちらを作るべきかの判断基準を示します。

一番の違いは「訪問者がどこから来るか」

見た目の違いから説明されることが多いのですが、本質的な差はそこではありません。訪問者がどういう状態でそのページに来るかが違います。

コーポレートサイトに来る人は、目的がばらばらです。

  • 取引先が会社概要を確認しに来る
  • 求職者が採用情報を探しに来る
  • 見込み客がサービス内容を調べに来る
  • 既存客が問い合わせ先を探しに来る
  • 金融機関が事業内容を確認しに来る

つまり、来訪者は複数の種類がいて、それぞれ見たいものが違います。だからコーポレートサイトは「案内板」として設計されます。トップページの役割は、来た人を正しい部屋へ案内すること。ここで全部を説明しようとすると、誰にとっても長すぎるページになります。

ランディングページ(LP)に来る人は、ほぼ1種類です。

広告をクリックして来た、特定の商品やサービスに興味がある人。しかも、まだ買うと決めていない。だからLPは「案内板」ではなく「営業トーク」として設計されます。上から順に読ませて、疑問を先回りして潰し、最後に行動してもらう。途中で他のページに逃がさないため、あえてリンクを置かないこともあります。

この違いを押さえると、あとの判断はほぼ自動的に決まります。

構成の違い

コーポレートサイトの構成

複数の来訪者を捌くため、ページが分かれます。典型的にはこうなります。

トップ
├ サービス(種類ごとに下層)
├ 実績・事例
├ 会社概要
├ 採用情報
├ お知らせ/コラム
└ お問い合わせ

トップページの仕事は、この構造を一目で分からせることです。ここで欲張って全サービスの詳細を書いてしまうと、案内板として機能しなくなります。

もうひとつ重要なのが、下層ページから直接来る人が多いという点です。検索エンジンからの流入は、トップページよりも下層ページのほうが多くなるのが普通です。そのため、どのページに着地しても会社名と何をしている会社かが分かる設計が要ります。

LPの構成

LPは1枚のページで完結します。順番はおおむね決まっています。

1. ファーストビュー(誰の何を解決するか+行動ボタン)
2. 共感(こんなことで困っていませんか)
3. 解決策の提示
4. 選ばれる理由・他との違い
5. 実績・お客様の声
6. 料金・プラン
7. よくある質問(不安の解消)
8. 最後の行動ボタン

この順番には意味があります。人が何かを買うまでに通る「知る→興味を持つ→比較する→不安を潰す→決める」という流れを、そのままページの縦方向に置いています。順番を入れ替えると、たいてい成果が落ちます。

たとえば料金を最初に出すと、価値が伝わる前に高い安いの判断をされてしまいます。逆に、最後まで料金が出てこないと、不信感が残ります。どの位置に何を置くかは好みではなく、意思決定の順序で決まります。

費用と期間の違い

正確な金額は要件で変わりますが、考え方の目安として。

コーポレートサイト LP
ページ数 10〜30ページ程度 1ページ
制作期間 2〜4か月 3週間〜1.5か月
主なコスト ページ数×設計・デザイン・実装 構成の検討とコピーライティング
公開後 更新しながら育てる 数字を見て改善を回す

見落とされがちなのが、LPは1ページなのに、原稿づくりの負荷がコーポレートサイトより高くなることがあるという点です。LPの成否は、デザインより先に「何を、どの順番で、どんな言葉で言うか」で決まります。ここに時間をかけずに見た目だけ整えても、成果は出ません。

逆にコーポレートサイトは、ページ数が多いぶん制作期間は長くなりますが、1ページあたりの原稿負荷は比較的軽くなります。

公開後にやることが違う

ここが実は一番大きな差かもしれません。

コーポレートサイトは「育てる」ものです。実績を追加し、コラムを書き、採用情報を更新する。検索エンジンからの流入を積み上げていくのが基本戦略で、成果が出るまでに半年から1年かかることも珍しくありません。公開したら終わりではなく、公開してからが始まりです。

LPは「回す」ものです。広告を出稿し、どこで離脱しているかを見て、ファーストビューの文言や料金の見せ方を差し替える。1〜2週間単位で数字を見ながら改善します。LPを作ったのに広告予算を確保していない、というのは、車を買ったのにガソリン代を考えていないのと同じ状態です。

この違いは、社内の体制にそのまま跳ね返ります。 コーポレートサイトなら「更新する人」が要り、LPなら「広告を運用する人」が要ります。どちらも用意できないまま作ると、公開直後の状態で止まってしまいます。

どちらを作るべきかの判断

私たちがご相談を受けたときに確認しているのは、次の4点です。

1. 広告予算があるか

継続的に出稿する予算があるならLPが機能します。予算がないなら、LPを作っても誰も来ません。この場合はコーポレートサイトを作り、検索からの流入を積み上げるほうが現実的です。

2. 売りたいものが1つに絞れるか

「この商品を、この価格で、この人に」まで絞れるならLPが向きます。複数のサービスがあり、どれが主力とも言えない場合、LPにすると全部が中途半端になります。

3. 会社そのものの信頼が必要か

BtoBや、単価の高い商材、地域密着の業種では、「どんな会社か」が判断材料になります。取引先や金融機関、求職者が見に来る想定があるなら、コーポレートサイトは必要です。

4. 更新する人がいるか

社内に更新できる人がいないままコーポレートサイトを作ると、数年後には情報が古いままの、かえって印象の悪いサイトになります。更新が難しいなら、ページ数を絞った小さなコーポレートサイトにする判断もあります。

実際には「両方」が多い

現場での結論を言うと、コーポレートサイトを土台として持ち、商材ごとにLPを追加していく構成が最も多いです。

会社の信頼はコーポレートサイトが担保し、個別の集客はLPが担う。広告からはLPに着地させ、LPの中で「会社について詳しく」とだけコーポレートサイトへリンクしておく。この分業が、いちばん破綻しにくい形です。

ただし、同時に両方を作ろうとすると予算も工数も膨らみます。まずどちらを先に作るか。その判断が、上の4点です。

TEHON で見比べる

TEHON では、掲載サイトを「目的」と「構成」の軸で分類しています。この記事の内容を、実例で確認できます。

  • コーポレート訴求:案内板としての設計がどうなっているか
  • 商品訴求・サービス訴求:説得の順序がどう組まれているか
  • 1ページLP:1枚で完結させる構成の実例
  • カードベース:選ばせる型の実例

参考デザインギャラリーから、目的や構成で絞り込んでご覧ください。同じ業種でも、目的が違えば構成がまったく変わることが見て取れるはずです。

まとめ

  • 違いは見た目ではなく、訪問者がどういう状態で来るか
  • コーポレートサイトは案内板、LPは営業トーク
  • LPの構成順序は好みではなく、意思決定の順序で決まっている
  • 公開後にやることが違う。更新体制と広告予算のどちらがあるかで選ぶ
  • 実務では「コーポレートサイト+商材ごとのLP」に落ち着くことが多い

どちらを作るかは、デザインの話が始まる前に決めておくべきことです。ここが曖昧なまま進むと、途中でどちらつかずのサイトになります。


マザーハンズでは、広島・東京を拠点にWebサイトの制作と広告運用を行っています。どちらを作るべきか迷われている段階でも、お問い合わせよりお気軽にご相談ください。

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