Webサイトの制作プロジェクトは、公開日をゴールに設定して進みます。関係者の緊張感も公開日に向かって高まり、公開したら一段落。
ところが、成果が出るかどうかが決まるのは公開後です。公開日は締切ではなく開始日だと考えたほうが、結果的にうまくいきます。
公開当日〜3日以内
1. 表示と動作の確認
- 会社名、住所、電話番号、営業時間に誤りがないか
- 問い合わせフォームから実際に送信し、メールが届くか
- スマートフォンで一通り触ってみる
- 電話番号をタップして発信できるか
フォームのテスト送信は必ず行ってください。設定ミスでメールが届かず、数週間分の問い合わせを失った、という事故は実際に起きます。届いたメールが迷惑メールフォルダに入らないかも確認を。
2. 旧サイトからの転送を確認
リニューアルの場合、旧サイトのURLが変わっていることがあります。名刺やチラシに載っていた旧URL、他社サイトからのリンク、検索結果に残っている旧ページ。これらが新しいページに転送されるかを確認します。主要なページを旧URLで開いてみて、404にならないかをチェックしてください。
3. Search Console と解析ツールの設定
Google Search Console と Google Analytics(またはそれに代わるツール)を設定します。制作会社が設定する場合も、アカウントの所有権は自社で持ってください。Search Console では、公開後にサイトマップを送信します。
4. 社内・取引先への周知
- 名刺、パンフレット、封筒のURL表記
- メールの署名
- Googleビジネスプロフィールのリンク
- SNSのプロフィールリンク
- 各種ポータルサイトや業界団体の登録情報
公開1週間〜1か月
5. 検索結果の様子を見る
新しいページがGoogleに登録されるまでには時間がかかります。数日から数週間です。リニューアルの場合、一時的に検索順位が下がることがあります。これは珍しくありません。1〜2か月で戻ることが多いので、すぐに慌てないでください。ただし、3か月経っても戻らない場合は、転送設定や内容の問題を疑います。
6. アクセスの実態を見る
- どのページが見られているか:想定と違うページが上位に来ていることがよくあります
- どこから来ているか:検索、SNS、直接入力、他サイトからのリンク
- スマホとPCの比率:想定より圧倒的にスマホが多い、というケースが大半です
- どこで離脱しているか
見られているページが想定と違うのは、貴重な発見です。会社概要ばかり見られているなら信用の確認をされている、料金ページが多いなら比較検討されている。次に手を入れるべき場所が見えてきます。
7. 問い合わせの内容を記録する
問い合わせが来たら、どのページを見て問い合わせたかを聞いてみてください。フォームに「どちらでお知りになりましたか」の項目を足すのも有効です。これはツールでは分からない情報で、改善の手がかりとして非常に価値があります。
公開3か月以降
8. 更新のリズムを作る
更新の目的は2つあります。Googleにサイトが生きていることを伝えることと、来訪者に活動が見えるようにすることです。続けられる頻度で決めてください。「毎週更新」と決めて3週間で止まるより、「月1回」を1年続けるほうが効果があります。
- お知らせ(休業案内、キャンペーン、メディア掲載)
- 実績・施工事例(写真1枚と数行でも十分)
- よくある質問(問い合わせで実際に聞かれたことを追加)
「よくある質問」は最も費用対効果が高い更新です。問い合わせで聞かれたことをそのまま追加していけば、コンテンツが増え、同時に電話対応の手間が減ります。
9. 半年後に目的に対して振り返る
制作前に決めた「成功の測り方」に照らして確認します。数字が伸びていない場合、原因は3つのどれかです。
- 人が来ていない(集客の問題 → SEO、広告、SNS)
- 来ているが読まれていない(内容の問題 → コピー、構成)
- 読まれているが行動されていない(導線の問題 → ボタン、フォーム)
解析データを見れば、どれなのかは切り分けられます。訪問数が少ないのに内容を直しても意味がなく、訪問数はあるのに離脱が多いなら集客を増やしても無駄です。順番を間違えないでください。
10. 保守の状況を確認する
- 本体とプラグインが更新されているか
- バックアップが取られているか
- SSL証明書の有効期限
- ドメインの更新期限(失効すると復旧が非常に大変です)
ドメインの更新忘れは、実際に起きます。自動更新の設定と、支払いカードの有効期限を確認しておいてください。
やらなくてよいこと
- 毎日更新:業種によります。月1回でも十分機能するサイトは多い
- SNSの全チャネル開設:運用できないアカウントは、あるほうが印象が悪い
- 順位チェックツールへの課金:初期は Search Console の無料機能で十分
- デザインの微修正:数字を見る前に見た目を触っても、効果は測れません
TEHON の活用
運用フェーズで参考サイトを見る目的は、制作前とは違います。制作前は「どう作るか」、運用中は「次に何を足すか」を探すために使います。
- 同業のサイトが、どんなコンテンツを増やしているか
- 実績や事例をどう見せているか
- よくある質問をどこに置いているか
自社サイトと同じ業種・目的のサイトを定期的に見直すと、次の一手が見つかります。参考デザインギャラリーから絞り込んでご覧ください。
まとめ
- 公開当日はフォームのテスト送信と旧URLの転送確認を必ず行う
- 解析ツールのアカウント所有権は自社で持つ
- リニューアル直後の順位下落は珍しくない。1〜2か月は様子を見る
- 更新は続けられる頻度で。「よくある質問」が最も費用対効果が高い
- 数字が伸びないときは、集客・内容・導線のどこが原因かを切り分けてから手を打つ
公開後にやることは多いように見えますが、最初の1か月を丁寧にやっておけば、その後は月に数時間で回ります。逆に、最初を飛ばすと後から取り返すのが難しくなります。
マザーハンズでは、広島・東京を拠点にWebサイトの制作から公開後の運用・改善までを支援しています。お問い合わせよりご相談ください。